澄み切ったバリの空

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2012年 08月 09日

Batur登山

思い立ったが吉日。
突発的にバトゥール山に登ろうと思った。

まずは登り口のToya Bungkahに向かう。宿だけは予約しようとArlinasに電話を入れた。
何故ここにしたか? 安かったからである(Rp.150,000)。

乾季なので天気を心配する必要がないのがありがたい。
8月9日の朝9時に家を出る。途中Sibetanでサラックを買って食べながら、遠足の楽しみを味わった。やはりときには日常からの解放が心地よい。
お昼にはバトゥールの外輪山のPenelokanに到着。バトゥール山は霧にけぶることも多いが、今日はきれいに全貌を現していた。

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昼食は宿の近辺で食べようと、そのまま車で下る。
外輪山から見おろす風景とはまったく違った雰囲気だと感じた。初めて見る景色というのはいつも感動的だ。

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火山岩でできた地域。この山が噴火したときはどんなだっただろう。火山は生きている。次に噴火するのはいつだろう。そんなことを思いながら、静かな町に入った。

昼食はとあるワルンで。何を食べたか忘れたが美味しかった。おかずを選んだナシチャンプルー。コピやお菓子も食べて払ったお金は2人で300円くらい。節約の旅である。

ホテルにチェックインする際、登山ガイドも一緒に予約した。ガイド1人についての料金だと思って山頂をぐるっとトレッキングするコースを選んだが($65)、払う段になってツーリスト1人につきの料金だと判明。ドライバーも一緒に登ってもらうため2人分払わねばならない金欠者は、急きょ予定変更。山頂を極めるのみの$45コースにした。

宿のバスルームに入ったドライバーはなにやらちょっと驚きの声、一人笑っている。私も見にいくとこんなものが。

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なんすか、
これ?? d0133067_215228.jpg






































ご丁寧に
キノコ
まで・・・。




















夕食はどこで何を食べたか記憶にない。
その前に湖畔を散策。


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なんとも言えない美しい静けさが広がっている。

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対岸の山はAbang山。ふもとにはTrunyanという、風葬で知られる村がある。
そばにワルンがあって初老の婦人が店番をしていたが、ドライバーはその村について、彼女に熱心に質問していた。
湖を見つめる彼女の静かな瞳。ここに訪れる人はあまり多くはないだろう。ハイシーズンの散歩時でさえ歩いているのは私たちだけ。あとは湖で養殖する魚に餌を与えにくる村人が2人だけ。

ここで写真を撮ろうと携帯電話を取り出したドライバーは、それをいじりながら最後に「カメラモードが壊れた」と悔しそうに言った。「せっかく明日山で撮ろうと思ったのに・・・なんだよ!」
魚に餌をやって小舟で戻ってきた少年に話しかけ、修理できそうな所を尋ねていた。

そうだ、それでその店を探してペネロカンまで戻ったのだ。だが残念なことにカメラ機能は戻らなかった。

夕食をとるためそのへんの食堂へ入ったが、ただのミークワッ(ラーメン)がRp.40,000もする。ドライバーは気を使って外の屋台でミーバクソを買い、店に持って入って食べていた。ナシ(ごはん)を注文したら?と訊いたが、いい、と言ってまた外へバクソのお代わりを注文している。ペネロカンは観光地。食事は高いのだ。

明日は4時出発。準備もゆっくりしたいので3時起き。それに備えて早寝した。
が、私は初めて泊まる所では最初の夜は眠れない。それに外は騒がしくて、もう早1時過ぎから出発するバイクや車の音がする。まあ、体だけは休めようとじっとベッドに横たわっていた。

3時起床。ストレッチやマッサージをして15分前に外へ出ると、ガイドがすでに戸の前で待ってくれていた。
握手。
上で食べるための卵とパン、バナナ、水ボトル、懐中電灯まで用意してくれている。そういえば昨日トレッキングを予約したとき、何のガイダンスもなかったな。私は多少山歩きをしているので、水、懐中電灯、非常食は用意していた。が、靴は用意してなかったので、ぺほぺほのスニーカーだ。結ぶ紐さえない。あるもので最善を尽くそう。

星がある。月はなかった。が新月ではないはず。まだ昇っていないのだろう。
夜間登山は久しぶりだ。普通の道から折れて、山へ通じる道へ入る。途中プラがあった。
小休止していると、別の団体が7人くらいでやってきて同じ場所で休憩。わずかな緊張感とこれから登る連帯感。登山客はフランス人、ドイツ人が多いようだった。皆静かに楽しげで、私も楽しさがこみあげてきた。最近、登山の楽しさを忘れていた気がする。

森林帯へ入る。私は足元しか見ていなかったが、ドライバーはいい木だいい木だ、としきりに木をほめていた。まっすぐな、杉に似た木だと思う。シルエットしか見えない。

道がだんだん急になってきたので、ガイドは高いステップの箇所に来ると、私に手を差し伸べてくれた。ご厚意に甘える。けれどピッチは速い。頑強なドライバーはきっとぐんぐん登るだろうと、事前に「私を置いてかないでね」と冗談まじりで言っておいたが、その彼が遅かった。
名前を呼んで待つと、「足は重くないけど体が重い」と言いながらあえいで登ってくる。思わず笑ってしまった。

1時間ほど登ると、木も低木になった。振り向くと湖の周りに明かりが見え、星も低く、素晴らしい眺めだ。
足元は火山岩の砕けた大粒の砂で、登りやすいとは言えないが、難しくはなかった。ただペースが速い。2時間で山頂に到着。風があり寒かった。

シートで覆った簡易な小屋があり、風をしのぐ登山客でいっぱい。ドライバーが中から呼んだが、私は眺めを楽しもうと、入らなかった。
「コーヒーある?」とドライバー。あるが値段はRp.20,000。日本でなら別段高くないが、ここは我慢の金欠者。
「我慢して下で飲んだらおいしいよ!」
ガイドは「卵の準備してくる」とどこかへ消えた。

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ほんわりと明るくなってきた。遠くジャワのリンジャニ山が見える。

山頂には30人くらい人がいただろうか。まだ次々登ってくる。次第に賑やかになってきて、撮影大会の始まりだ。私もカメラを取り出して、周囲の景色を写した。
「ああ、なんでカメラが壊れた」とドライバーは悔しそう。「撮ってあげるから」

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手前は別のピークで、真ん中のアバン山の後ろに重なるように見えるのがアグン山。アグンはアバンより1000メートルほど高いはずだが同じように見える。それだけ遠いということか。

実はアグンの登山ガイドをしている友達が「アグンに登りたいなら、今度誰かが予約入れたとき一緒に登ってもいいよ。ガイド料払わなくっていい」と言ってくれたので、試しに簡単なバトゥールを登ってみようと思い立ったのだった。気力はあっても体力と足に自信がなくなっていた。アグンは登り8時間。バトゥールの4倍ある。今の感触からして、登りは行けるかもしれない。しかし、重要なのはむしろ下りであった。膝が痛くなって、もうどうにもならなくなることがあるのだ。それを言うと、「帰りはおんぶしてやるよ」と言う。まさか~。。

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「卵調理してるところ見る?」とガイドが訊きにきてくれた。稜線を少しクレーター内部に下る。岩の間から蒸気がシューシューと噴出していた。手をかざすととても熱い。
「100度以上あるんだよ」
のぞいて見ると、バナナも蒸していた。写真を撮ったが蒸気でうまく撮れず、これは後ろへ離れて撮ったもの。何のことかわかりませんね笑。

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頂上へ戻るときの笑える1枚。左側がクレーターの内部だ。ところどころから蒸気が上がっている。

あ! 陽が昇る。

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どこかで誰かに「いつもこんなじゃないよ。ラッキーですね」と別のガイドが言っている。
そう、神様に感謝。
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登山客は元気な人が多くて、雲海をバックにジャンプして撮影する人もいた。アスリートなのか、開脚ジャンプで両手をつま先につけた若い女性は見事だったな!
私たちも真似して数枚撮った。
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デジカメではタイミングが難しく、笑える写真が何枚も撮れた。
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ヨーロッパの人たちはあまりサンライズにはこだわらず、太陽が出ても、「あ、日の出だよ。きれいだな~」という感じだ。朝食を食べたり歓談したりと、山頂を楽しんでいる。
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きれいだなぁ・・・。

別のピークにも人がたくさん。
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下の眺めもスリルがあって美しい。

さて、ひとしきりピークで遊んで、あとは降りるだけと思いきや、ガイドは「あっちのピークに行ってそこから降りると~があって・・・」と説明する。
「でも、この分しか払ってないから」と言うと、ティダ アパ アパ(別にいいよ)と言う。
じゃあ、そっちへ行こう! と別のピークへ向かった。

「これがカワだよ」とガイド。
「カワ?」
クレーターのことなんですね。Kawah
カワッに向かって大声で呼ぶ! ヤッホーーー!!!

”ヤホーーーー・・・”エコーが重なる。
楽しくてみんなで叫んだ。ガイドは小柄な体躯であったが、一番きれいな通る声をしていた。
ガイドの仕事を始めて4年。週に5回は登るという。きっと声の出し方までうまくなったんだろうな。住んでいるのは山の中腹寄り。バトゥールは彼の庭みたいなものなのだろう。

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別のピークにはホテルが作った「登頂おめでとう」という標識が立っていた。

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別のクレーターの内部。

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これは溶岩流の跡だが、中央のプラのある部分だけはまぬがれたそうだ。それで人はそのお寺を「ラッキー・プラ」と呼ぶそうだ。少し小高くはなっているが、やはり神の寄る場所だから難を逃れたのではないだろうか。

こんな洞窟もある。奥へ行くとどこかから抜けることができるらしいが、私たちは写真を撮るだけにした。
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なんで
こんなポーズ
しちゃったんだろうね。






















下りの連続に入った。砂すべりのようなところもあり、ガイドはピッチが速い!
手を持ってサポートしてくれるが、前後の位置関係になるので、それも歩きにくい。だんだん左膝が痛くなってきた。やっべー。。。

ドライバーは登りのアプローチだけ苦労していたが、すぐ調子をつかみ、その後は速かった。下りもしかり。だが、足元の荒砂と裏がフラットな靴で一度派手に滑った。手のひらをやや傷める。

途中、白い布が地面に長く伸びて続いているのを見た。
「これは?」とドライバーが訊く。
ガイドによると、シガラジャの人たちが祈りのために山をぐるりと布で取り囲んだらしい。いろんなお祈りの仕方があるんだなあ。

森林地帯に入った。
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もう下界に近い。
最後は膝の痛さに、そばの枯れ枝を折って杖にして歩いた。こりゃアグンは無理かな・・・。

ホテルに戻ってシャワーを浴び、レストランへ行って朝食を食べる。シンプルなトマト・ジャッフルとコーヒーがとびきり美味しかったのは言うまでもない。(完)
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by reikocinta | 2012-08-09 09:00


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